出産は大仕事
たくさんの女性と話をして、そのパートナーの方たちと話をして、日本の家族の形が変わりつつあるのを目の当たりにしている。
育休を申請する旦那さんは確実に増えているし、産後奥さんをいたわり、子育てに協力するお父さんを普通に目にする。
二人目のお子さんのご誕生となると、お父さん業の年季も入ってきて、夜中の授乳(ミルクです)を一気に引き受けるお父さんや、料理は全て任せてくれというお父さんまで出現して、それもとても楽しそうにやっていらっしゃるから、いいな〜と心から思う。
とは言え、ワンオペ子育てしているお母さんは多いし、育休を取ろうとしたのに会社にダメだと言われたり、言われないまでも「休まないで〜」というプレッシャーを感じて自ら育休取得をとりやめたというご主人の話も何度も耳にした。変わっているとは言っても、社会の変化の速度は遅い。自分の子供が生まれるという一大イベントは、人生にそんなに頻繁にあるわけではないのだし、本当にかけがえのない時間なのだから、男の人も、女の人も、その人が望む限り十分に時間をかけて、大切に味わえると良いなと思うし、そういう社会じゃなければダメじゃん!と思う。
出産はものすごい大きな仕事だ。命をかけて、その仕事をしたお母さんは、産後はゆっくり休む。そんな簡単なことがなかなかできない。私もそうだったけど、そうするのが「申し訳ない」と思ってしまったり、現実的に手が足りなくて、そうできないケースも多い。
以前、台湾の方をサポートさせていただき、お話をしたところ、台湾では産後にお母さんがリトリート施設に入って、マッサージを受けたり、ゆっくり過ごしたりするのがあたり前になっているとのことだった。裕福な方だけでなく、どんな方も産後ケアに時間とお金を使う慣習があるのだそう。家族みんなが「出産は大仕事」だという認識をもっているということかな。いいなと思う。
本当に大事な大きな仕事を終えた時に「お疲れさま」「ゆっくり休んで」と周りにいたわってもらえること。そのことがどれだけのエネルギーを与えてくれるか、思い当たる人は多いのではないかしら。
最近、プランニングに夫婦同席してくださる方が多いのだけど、ご主人様にも、奥様にも、「出産って本当に大仕事なのだから、ゆっくり休むのは当たり前ですよ〜」ということを、しつこいかもしれないのだけどなんどもお伝えしている。出産が特に大変だった方はもちろんだけど、出産が比較的スムーズだった方であっても体は普通の状態じゃないのだから、ゆっくり休んで欲しい。そしてご家族では手が足りないのなら、ぜひ、ドゥーラや周りの手を借りて、ゆっくり休んで欲しい。
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